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また、こんなオーダーもあった。「子ども達に読み聞かせのボランティアをしています。絵本やパネルが入るサイズのバッグを作ってくれませんか?」 確かに大判の絵本が入るかわいいバッグはなかなかない。このときは、素材に軽くて丈夫なフェイクレザーを使用。ふかふかのフリースを裏地にすることで、中に入れる絵本が傷つかないように工夫したそう。 どちらもオーダーする側と作り手、双方の想いが込められた作品に仕上がった。
メールオーダーのみという形態ゆえ、実際に受け取った瞬間の表情は見えないかもしれないが、受け取った人が包装を開けた瞬間の笑顔が思い浮かぶ。 ハンドメイドのオーダーを受ける上で一番大切にしているのは「オーダーを頂いた方とのコミュニケーションです」と鈴木さんは言う。
「受け取る方のことを知りたいから、好きな映画だとか、一見作品とは関係がないような突っ込んだ質問もするんですよ(笑)」 このコミュニケーションの中でインスピレーションが生まれ、作品の形が見えてくる。「オーダーを頂いた方の望みを、私にしかできないやり方で叶えたい。それがオリジナルデザインに繋がります」
これはギフトショップにおいても同じことがいえるだろう。限られた予算の中で相手に喜んでもらえるものを探すというのは、結構大変な作業である。こんなときに相談にのってくれる人がいたらどんなに心強いだろうか。 鈴木さんのサイトを見ていると、何気なく過ごす日々の中に幸せな記念日がたくさんあるのだということに気づかされる。 「ハンドメイドだけでなく、ギフトショップのバイヤーやセレクトショップ、インテリアコーディネーターのアシスタント経験も、全てが雑貨クリエイターであればこその仕事だと思うんです」
これからやってみたいことも、作ってみたいものもたくさんあると言う鈴木さん。あふれる好奇心と、そして何よりもオーダー主からの“ありがとう!”という言葉が次の作品を生み出すエネルギーとなるのだろう。 鈴木さんが心を込めて選び抜き、あるいは自らの手で作った商品が、今日もどこかで幸せなムードに包まれた空間に花を添えている。
インターネットショップのバイヤー、セレクトショップの運営、インテリアコーディネーターのアシスタント、すべてが雑貨クリエイターの延長線にあるんです。
鈴木さんの雑貨クリエイターとしての活動を聞くと「本格的に動き出したのは3年ほど前。ブログにハンドメイド作品を掲載し、メールでの問い合わせやオーダーを受けるようになったのがきっかけです」 例えばこれまでに受けたのはこんなオーダー。 「姪っ子に進級祝いのプレゼントを考えているんだけど…」 鈴木さんは、贈り物を受け取る側である姪御さんの年齢や好きなものなどをリサーチ。アイデアに実用性をプラスして、一針一針手縫いでフエルト素材のペンケースを作った。